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震災からひと月が経ちました。
あの日から止まっていた時間が少しずつ動き出してはいるものの、被害の大きかった地域では、未だに厳しい環境に身を置かざるを得ない方や、後ろ髪を引かれる思いでふるさとを離れた方もいます。同じ能登に暮らす者として、この現状に心を痛めております。
このひと月の間を振り返ってみても、国内外で衝撃的な出来事が多発し、ニュース速報が目まぐるしく次々と流れ込む様はまるで時化た海のようでした。
このような激動の時代の最中、震災の記憶が少しずつ風化していってしまうのではと、漠然とした不安がよぎることもあります。
でも、それはごく自然なことなのかもしれません。
果てしなく長い復興への道のりをともに歩んで行くことを思うと、痛みをずっと抱えてはいられませんから。
これから先、闇夜を手探りで進んでいかなければならないような日々が、私たちを待ち受けています。
進んでいく途中で大きな試練にぶつかるかもしれません。
そうだとしても、私たちが歩みを止めることは決してありません。
能登に、そして多田屋に、それぞれの場所から心を寄せてくださっている、みなさまからのあたたかな言葉にそっと背中を押されて、ゆっくりと、一歩ずつ。
夜明けを待ちながら。
たとえそれが小さな一歩だったとしても。
嵐の後には凪が来る。
1日も早い復興を目指して、これからもスタッフ一丸となって頑張ります。
みなさまと再会できる日を信じて。