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なまこ、くちこ、このわた……。
「なまこや」は、その名の通り、能登の代表的な珍味である
“なまこ”をメインに扱う販売店。
能登産のなまこを加工したさまざまな商品が揃います。
お店から目と鼻の先にある「七尾湾」は、古くからなまこ漁が盛んに行われ、
味もほかの地域のものと比べて優れているのだとか。
その理由は日本海の冷たい海水にあるそうで、
なまこの身をキュッと引き締めてくれるのだそう。
写真の「干くちこ」は、“ウニ”“からすみ”と並び
日本三大珍味として知られる珍味中の珍味ですが、
「くちこ」とは、なまこの卵巣のこと。口先にあるのがその名前の由来です。
寒中のなまこからしか採れないため非常に希少価値が高く、
平安時代には献上品として珍重されていたほどです。
そのつくり方は、薄紅色の糸のようななまこの卵巣を1本1本麻網に掛け、
真冬の乾燥した屋外にてじっくりと影干しを約3週間。
完成までに多くの手間がかかるため、
熟練の技が生み出す“海の宝石”とたとえられています。
お値段もなかなか高価で、12グラムで2,000円(税別)。
およそ1トンのなまこから100グラム程度しか採れないと聞けば、
そのお値段も納得です。
※金額は2014年6月17日現在のものです
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竹の筒に入った「このわた」は、食通の方へのお土産としてもオススメ。
「このわた」は、なまこの腸を塩漬けにした、能登の伝統的な高級珍味で、
取り出した腸から砂などをきれいに取り除き、
塩水で洗った後に塩漬けして熟成させます。
酒のつまみにはもちろん、温かいご飯との相性もバツグン。
食べ終えた竹筒に熱燗の酒を注いで
「このわた酒」にして呑むなんていうツウな楽しみ方も。
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なまこ抽出エキスを配合した洗顔化粧石鹸「なまこ美人」(各1.900円(税込))。
厳しい冬場、工場でなまこを捌く職人の手がまったく荒れず、
透明感と潤いを保っていることをヒントに商品化され、
いまでは「なまこや」の人気商品に。
良質な能登産のなまこだけを贅沢に使い、
天然保湿成分「セラミド」と「コラーゲン」がたっぷりと含まれています。
赤色の無香料タイプと、青色のミントタイプの2種類があり、
なまこエキスの他にも、毛穴に詰まった汚れや
余分な角質を吸着してくれる能登産の珪藻土、
アトピー性皮膚炎などに効果があるとされる和倉温泉源泉水などをブレンド。
保存料や添加物の類いはいっさい使用していません。
実際に石鹸で手を洗ってみると、いつまでもしっとり感が続き、
うるおいのベールに優しく包まれます。
すっきり&しっとりな使い心地で、
一度使うと冬の乾燥シーズンには欠かせません。リーピーターも続出中!
※金額は2014年6月17日現在のものです
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なまこ以外の海産加工品の品揃えも充実しており、
能登ならではの名産品を求めるお客さんが、数多く訪れます。
こちらの「丸干いか」は、真いかをワタ入りのまま干した商品で、
焼いた後のとろっとしたワタの苦みが何ともいえない味なんだとか。
一袋に4〜5杯のいかが入り、700円(税別)。磯の香りが感じられる一品です。
※金額は2014年6月17日現在のものです
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干くちこにも負けない高級食材「蒸しアワビ」も売られています。
その他にも、なまこ酢、イワシやサバなどのぬか漬け、粕漬け、塩辛、
のり、からすみ、各種一夜干しなど、能登の珍味が一堂に会します。
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能登産の乾燥わかめやひじき、塩、いしり、
そして、これらの海産物を加工した煎餅やスナック菓子も取り扱っています。
中でも珍しかったのは、本物のなまこを乾燥させて16分の1の大きさにした
「金ん子ちゃんストラップ」(700円(税別)。キーホルダーもあり)。
なまこファン垂涎のアイテムです。
※金額は2014年6月17日現在のものです
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和倉温泉の人気店「なまこや」。能登の名品を扱うお店は数あれど、
能登の珍品ばかりを集めた一風変わったお店です。
ちなみに、なまこのシーズンは、11月6日〜4月5日まで。
この時期であれば、なまこの刺身も手に入るそう(要予約)。
また、なまこに馴染みがない方も、食事処「海ごちそう」が併設されていますので、
まずはこちらで食べ方を教えてもらうのもオススメです。
能登の高級珍味を手軽な価格で楽しむことができ、
なまこマニアからビギナーまで大満足の料理屋として評判を集めています。
このお店に行く
多田屋から車で5分
〒926-0178
石川県七尾市石崎町香島1-22
- TEL:
- 0120-33-7058
- 営業時間:
- 8:00~18:00
- 定休日:
- 木曜日(1、2月のみ)
なまこ漁にも解禁日がある。それだけ大切に守られながら伝わる能登の食材の1つ。食べ方は酢の物や干くちこが良く知られているが、こちらのお店ではさらに沢山の食べ方の提案を発見できる。そして「なまこ美人」という石鹸まで置いてある。