美しい手づくりの暖簾をくぐって店内に入ると、
ふわりとほのかに甘いお醤油の香りに包み込まれます。
ここ一本杉通りにある鳥居醤油店は、小柄で元気な女将さんが暖簾を守る、
大正15年創業の老舗の醤油店。
明治時代の建物は有形文化財に登録されています。
店舗に隣接する作業場で、女将自ら、昔ながらの製法で「醤油こうじ」を仕込むなど、
強い信念を持って醤油づくりと向かい合う醤油店。
瓶詰め、ラベル貼りに至るまで、すべてが昔の道具を使った手作業で行われています。
商品棚は、もともと明治時代の食器棚。
手づくりのお醤油やだしつゆ、
小さな容れ物に入った「おしょうゆケータイ」などが並びます。
また、代々受け継がれてきた古道具が、整頓された店内のあちらこちらに。
(左)地元能登産の大豆と小麦を木樽で2年間熟成させた天然仕込みの濃い口醤油。
150ml(320円)、500ml(640円)、1.8L(1,600円)
(右)淡口醤油をベースに、かつお、昆布、椎茸をふんだんに使った濃縮型のだしつゆ。
500ml(640円)、1.8L(1,900円)
※金額は2016年6月27日現在のものです
店舗の奥は長屋になっており、
隣接する作業場で醤油づくりのすべてが手作業で行われています。
鳥居醤油店では、多くの人に醤油づくりを知ってもらおうと、
作業場の案内を行っています。
鳥居醤油店三代目の鳥居正子さん。
鳥居家では、代々女性が店を継いでおり、
現在は正子さんが醤油づくりの一切を取り仕切っている。
元気な笑顔と大きな笑い声がトレードマーク。
明治時代初期から伝わるもろみ蔵。
醤油こうじと能登の塩、鳥居家の井戸水と合わせ、
もろみ蔵にある杉樽で二夏かけてじっくりと熟成させます。
蔵の中はどことなく厳かな空気が。
どっしりとしたこちらの大釜は、能登珠洲産の大豆を煮るための和釜。
いただきものの建築廃材を使っているそう。
いまでは、このような和釜を使う蔵はだいぶ少なくなってしまったのだとか。
軒先に掛けられた暖簾は、友人が一針一針、丹精込めてつくってくれた大切な作品。
暖簾の素材には、醤油もろみを絞る際に使う麻布が使われています。
鳥居醤油(仕込み編) 映像紹介
鳥居醤油店 映像紹介
このお店に行く
多田屋から車で15分
〒926-0806
石川県七尾市一本杉町29
- TEL:
- 0767-52-0368
- 営業時間:
- 09:00~18:30
- 定休日:
- 無休
手づくりにこだわる美味しいお醤油屋さん。女将の正子さんに会えれば、色んなお話を聞けたり、作っている所を見せてくれたりでさらに美味しさアップ!